十二人の刺客2011~和田竜編~

8月は、和田竜作品を読破したぞい。

時代小説・・・
中学生のころに司馬さんの竜馬で挫折して以来、
時代モノに関しては少なからずトラウマがあったんだけど、
和田作品は全体的に取っつき易い文面で、随分読みやすかったです。
まぁ細かい描写とかはなかなかヴィジョンとして
うまく頭に描けない部分とかもあったんだけど(特に戦シーン)、
これはもうお恥ずかしながら、完全に自分の無知が因なので仕方ない。
単語がねー・・・
「土塁」ですら、どーゆーもののことなのかよくわからず
字引きが必要だったくらいに知識不足。おいおい。
(でも別に「意味がわからん!」みたいな表現はないので、
物語を理解するのに支障はなかったです)


「のぼうの城」
もう3年くらい前だったかしら?
垂水のサティの本屋で平積みされてたこの作品で目を惹かれたのは。
それからいつの間にやら文庫本になっていたようで、
3年の月日を経て、ようやく読みました。「読めました」の方が正しいか。

感想を一言で申すならば。
面白かった!!!!の一言に尽きます。

最初は人物名が分別つかず苦労したのですが、
それぞれの名前がばっちり認識できてからは、
もうワクワクが止まらない展開!
上巻と下巻にわかれているんだけど、
最初は少しずつ読み進めてたんだけど、
上巻の後半くらいに入ったあたりから
どんどんページめくる勢いがついてきて、
もう下巻はほぼ1日で読了となりました。
で、読み終えたあとは、この史実を確認すべくインターネット検索。
甲斐姫の暗躍も噂されているようで、
石田三成は女に負けたとも言われているようで、
実際はどうだったんでしょうね。

そして勿論調べずにはいられない映画化キャスト・・・!
残念ながら水攻めの表現が相応しくないということで、
3月の震災を受けて、1年も公開が先送りとなってしまったこの作品。
何でもかんでも自粛はいかがなものかと思うんだけど、
決定してしまったものは仕方ない。
あーあ。本来ならこの読み終えたタイミングで公開に臨めたのに・・・!
のぼう様を野村萬斎が演じることしか知らなかったので、
残りのキャストを調べたんだけども、山田孝之、ぐっさん、上地くん、
佐藤浩一、成宮くんなど、まぁ豪華なこと!
敢えてゆうなら、榮倉奈々にはちょっとがっくしかな。
もっと他にいなかったのか!?


「忍びの国」
のぼうの城を読む前にこの作品の存在を知り、
概要を読んだとき、正直のぼうの城よりも惹かれました。
なんせ、伊賀忍者モノ・・・!
水戸黄門も暴れん坊将軍も観たことのないという
時代劇にあまり縁のないあたくしですが、
影の軍団をはじめとする千葉真一の隠密モノは数作品ハマったクチなので
(黒崎輝が好きでした!)、惹かれるのは当然といえば当然の理。

「のぼうの城」の魅力としても言えることなんだけど、
和田さんの脚色もふんだんに加えられているものの、
(でも大体が本当にこうだったらいいのになー!と思える脚色なのがいい)
根本に実際の史実を元にしているから、
完全なるフィクションではないぶん
手に汗握るというか、展開に熱くなりますね。
あと、文献を挿入して丁寧に解説してくれるあたりに好感を、
徹底的に調べあげている姿勢に尊敬を覚えます。

描写としては、のぼうより数段残忍な運びの戦でしたが、
裏をかきあう謀略戦が、そんなに上手くいくもんなのか
若干の疑問はあったけども、見事と言わざる負えない戦ぶりでした。

ただ、先に読んでいたeriが途中で
「あーん!もう、織田側と伊賀側とどっち応援したらええかわからん!」
と、叫んでいて、お前がどっちを応援しよーと、
天正伊賀の乱は400年以上も前に結果が出ているのだよ、
と助言したくなる悩みではありますが、
あたしが実際読んだところ、どっちかっちゅーと、
織田側を応援したくなる文面だったかな。
伊賀の下人たちには申し訳ないが、あなたたちの上司、
悪どすぎる!(百地三太夫うううう!)
に対して、織田信雄は、父に対するジレンマ(尊敬と屈辱)が
ものすごく素直に現れていたのが、人間臭くて好感持てた・・・
いや、ぶっちゃけ同情の念ですな(笑)

あと特筆すべきはやっぱ、まばゆい程の存在感を放つ、スーパー忍者、無門!
繰り出す技が華麗すぎて悶絶。それを堪能するだけでも読む価値ありだよ。


「小太郎の左腕」

上記2作品をあっちゅー間の勢いで読んでしまったeriが、
全く読み進まん・・と苦難を示した当作品。
ゆえに様々な面で上記2作品と比較してしまうことになりますがあしからず。
個人的には「のぼう」や「忍び」と同じレベルで楽しむことができたけどネ。

何が大きく違うかとゆうと、和田さんがついに
完全フィクションに挑んだあたりでしょうか。
今までの2作品は史実にフィクションを絡めて、
痛快なエンターテインメントとして昇華させていたのが、
読み手をぐいぐい引っ張る要素になっていたような気がするけど、
これは完全にフィクションだから、今までのように文献の一文を挿入し、
よりリアリティかつ説得力を持たす引用技が一切使えなくなってしまっていた。

しかしながら、前2作品に比べて登場人物が圧倒的に少ないぶん、
最初から割とすぐに人物相関図が頭に入ってくるので、一番読みやすい気もする。
あと、「のぼう」と「忍び」は史実に基づいてるゆえ同時に何か所かで
大きな戦いが繰り広げられたりして、場面転換も激しいのだけれど、
そのへん「小太郎」は幾分かはシンプルな仕上がりになってます。
だから、上記2作品の密度に満足してしまっていたら、
ちょっとあっさりしてて物足りないかも?

でも主役級の武将、林半右衛門は和田作品の好きなキャラランキング
を作るとしたら、個人的には絶対に一位!(2位が無門!)
「のぼう」の丹波だったり、「忍び」の日置だったり、
強くて頼もしい武将はどの作品にもいるんだけど、
この半右衛門は戦闘においては物凄く頼もしい反面、
愚直すぎるほどの志をもった気質で、
ゆえに子ども染みた態度を示したり、おちょくられたり、
ずるいことをしてしまった自分を悔いる余り精神が脆く崩れ去ったり・・・
と、頼もしいばかりではない部分もあって、そこに親しみを感じます。
あと一途なところもネ!笑

あとは、和田作品の中で、これが一番最後悲しい。
どれも戦国の世が舞台の戦いモノだから、決してみんな円満にハッピッピー!
みたいな作品ではないものの、こんな悲哀な終わり方をするのはコレだけです。


あ、そうそう8月編は、
support by natsuki&新長田図書館
っつークレジットが必要かもな(笑)

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